DIGITAL CONTENT EXPO 2011 なるイベントを見てきました。
場所はお台場の日本科学未来館。なんか、この近くちょっと前に来たような・・・痛車イベントやってたところの近くだな。
今回の展示は3D立体視ものがすごく多かった。あとは、Kinectを使ったデモか。この辺がやっぱり見た目インパクトある面白いデバイスなんだろうな。キネクトはWindows用のドライバが出回ってることが気軽に色々試せるんで多いんだろうね。
巨大モニターでの3D立体視映像デモ。このサイズでの立体視は迫力あるね。モニターはなんか去年のTGSで見た「3D立体視Gameステージイベント@東京ゲームショウ」のものにすごく似てた。同じソニーだし同じものなのかも?
流れてた動画のなかにFF13があった、ゲームのフルCG動画は深度情報が作りやすいからこういう立体視コンテンツにしやすくていいよね。
その他、気になったものをピックアップしていくつか
KineReels
伸縮できる棒をいかにコンパクトなスペースに収めることができるかを研究したもの。例えば、1mの棒を装置から伸ばそうとしたら、その1mの棒を収めるためのスペースが必要でどうしても装置が1m以上の長さを持ってしまう。これの解決策がコレ
丸めることができる巻尺を3つあわせて棒の代わりをするというもの。巻尺の端にはマジックテープがついててバリバリっと3つが集まる所でくっついたり離れたりする。
意外としっかりしててこれだけ長く伸ばしても折れなかった。強度が足りなければ、この棒を複数まとめたりもできそう。
E-IMPACT
3DCG表現にアニメによる誇張表現を取り入れる方法の研究。これ、少し前ににゅりことマンガ、アニメにできてCGにはできない差の一つとして話した内容だったので、めちゃめちゃ気になって色々質問してしまった。
アニメによる誇張表現というのは、主にパースを効果的に使う手法。パンチする際に拳を画面のデカデカと描くことでインパクトを持たせるみたいな。コレを単純に全体的に画角パラメータの調整で行なってしまうと背景やキャラ自体にも適応されてしまうので目的の拳の誇張をしたがために、背景やキャラが歪んでしまう。逆にこの欠点を逆手にとってレースゲームとかで、ブースト使ったときに画角を狭めて世界自体をゆがめることで加速感を演出したりとかしてる。
手法としては、キャラのノード毎に画角パラメータを設定して、例えば拳だけカメラに近づくと大きくなるとか。ノード間はうまくつないでるらしい。ノードごとにビュープロジェクションマトリクスの視野角を変えて計算するのかな?その辺の詳しい話を突っ込んで聞いたら上手く答えてもらえなかった。展示の担当者が開発者じゃないから細部は分からないみたいだった・・・ちと残念。
単眼スプリッター方式3D撮影システム
3D撮影カメラ。3D映像を作るには2個のカメラを使って視差を作ってやる必要があるけど、このカメラは単一のレンズで撮影して、像を結ぶ所で分岐して視差を作る方式?らしい
でかっ!3000万ぐらいするらしい。スポーツ中継の撮影とかでつかうそうな。レンズが単一であることで光学ズーム操作を2つのカメラで同期しなくていいとかの利点があるみたい。
Photochromic+Projection
特殊な塗料を塗ってるものにたいして紫外線を照射すると一定時間着色される。
紫外線プロジェクターを用意してマークや文字を照射すると、予め塗料を塗ったものに文字やマークを浮き上がらせることができる。サバゲーとかの迷彩服に予め塗料を塗っておいて、紫外線銃とかで撃ち合ったら血糊っぽく浮き上がるとかしたら面白いかな?w
MRsionCase
展示物に重なって画像表示ができるケース。展示物の解説に「○ここが・・・」みたいなダイレクトな表示が行えるのが利点みたい。実物にそのまま解説がオーバーラップする感じはいいかもね。
仕組みは単純で、下のモニターがガラスに反射するだけみたい。結構明るいところでも鮮明に見えた。
Super Bit Mapping
映像をブルーレイ化する際に単純に変換するとCGで作ったグラデーション部分にマッハバンドが出てしまうらしい。元ソースが10bitだったものを8bit化する際に出てしまうとかそういう解説を受けたが、イマイチ理解出来なかった。逆なのかな?8bitだったものを10bit化するとマッハバンドが出てしまうっていうなら分かるんだが解説を聞き違えたか?
発売迫るBlu-ray版「ヱヴァ」に採用された高画質技術とは? -AV Watch
それ関連の記事を見つけた。まさにこの技術だな。色の変化をFFT変換みたいな周波数変換して関数化した上で間を補間するみたいな方式なのかな。たしかにマッハバンドが綺麗に消えてたが、写真だと分からないな。
触って遊べる3Dディスプレイ
数ある3Dディスプレイの中で印象に残ったのはこれ。小さい画面に3D立体視映像が出てるんだけど、それをペンで触ると場所を認識して映像に変化がでる。
そして、面白かったのが画面の映像で恐竜が攻撃をしてくるときに持ってるペンが弾かれる!どうやら、先に磁石がついてて、モニターの裏に電磁石があって映像に同期して一瞬磁力を発生させてるみたい。軽くペンを持ってると飛ばされるぐらいの感じで面白かった。
Spherical Origami
折り紙の設計図を生成してくれるソフト。こういうくるくるっと丸めた感じのものを1枚の長方形の紙から作ることができる。
信じられなかったので、無理言って一つばらしてもらった・・・糊付けしてるから端っこは繋がって輪っかになっちゃってるけど、まじで単純な長方形だった。切れ込みとかも入れる必要が無いみたい。すげー
左側の線の左右に点を打っていくと、右側に完成図の3D映像がでる。一度打ったポイントをドラッグで変更するとリアルタイムで右側の完成図が切り替わる。んで、調整してこれがよさそうってなったら、右下の展開図で青や赤がそれぞれ山折とか谷折りになってて指示通り折ってくと完成。おもしろいね。
good sleep maker
座ったまま使う抱きまくら。f分の1ゆらぎで収縮して、かすかに内部からBGMが流れ、アロマの香りが出るというモノ。オフィスで昼休みとかに快適に寝ることを想定してつくられたらしい。開発コンセプトがwww でもなんかこういうのいいかもな。寝るんじゃなくてもこういうの抱えてだらーっとしながら仕事したいかもwww
というわけで、色々みてきました。防衛庁のあの丸い空飛ぶ偵察機?は時間が合わなくて見れなかった・・・残念。あと、「超臨場身体感覚」フルダイブっぽい奴もなんか混んでて見れなかった。こちらもちょっと残念。
展示してあるものは、仕組みまで単純でわかりやすくて簡単に作れそうなもの、対して新しくないかなーみたいな感じのモノも多かったけど、ピンポイントで光るものがあるのもあって面白かった。それにしても3Dモニター関係は多かったな。
うまく写真に取れなかったけど、おお?って思ったものを幾つか紹介。
地面に映像を投影して踏めるようにしたものがあった。普通に天井から映像を投影すると自分自身が影になってしまって映像を踏む!って感じが消えてしまうんだけど、それを解決するために、二方向から同じ映像を地面に投影するという方法をとってた。これによって影になる部分が真っ暗じゃなくて薄い影になるので映像が完全に消えることが無くて踏んでる感じが出る。なるほどなー
3D立体視映像を投影するプロジェクターのデモが多かった、左右の目に別の情報を入れるために偏光レンズを使ってるものが結構あったんだけど、それの応用で2つのプロジェクターから全く別々の映像を出して、それを偏光レンズ越しに見ることで偏光レンズを回すと別の映像が出てくるというデモをやってた。裸眼でみると2つの映像が重なった変な絵が出てしまうと思うんだけど、そんなことは無くてどうなってるのかな?って聞いたら。浮き上がる方の絵の色をキャンセルするような色をもう一枚の方の絵に加算してやることで裸眼で見たときに二枚の絵が重ならないようにしているらしい。ちょっと気をつけてみると別の絵が見えるぐらいのレベルのものだけど、パッと見は分からないぐらいに隠されてて、そういうことできるのかーって感じだった。
こういう展示会イベントって楽しいね。学生の研究室の展示とかが多くて解説する人も実際に作った技術者だったりするので、直接質問ができたりすることも多くて面白かった。