ソードアート・オンライン〈3〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫)
abec
まず一言・・・・「すばらしぃ!」なんというか、こんなにうまくあの状態から話を続けられるとは思わなかった。感動しました。
というわけで、ソードアートオンライン3巻の感想と、4巻がでる頃に話を忘れている未来の自分へのメモを・・・(もちネタバレ)
ゲーム世界崩壊後の話
1巻で早々とこのラノベのタイトルでもあるソードアート・オンラインのゲームの世界をクリアしてしまい世界崩壊してしまったわけですが、リアルに戻ってきてアスナに会ってハッピーエンド・・・だったらもうエピローグ的なページ数で終わっちゃうし、かといってオンラインの世界はもう崩壊しちゃってるしどうすんだろ?って思ってたら見事な展開で別のオンラインゲームの世界の話が始まりました。この流れすごいよ!
次のMMORPG世界アルヴヘイム・オンライン
結局、脳を焼かれて死ぬことはなかったが、意識がオンラインに囚われたままのアスナが何故か別のMMORPGの世界で目撃される。これまたゲームの最終目的地に監禁されてるらしくキリトは新たなMMORPGでそこを目指す!
アカウントを作ったときになぜかバグってソードアートオンラインの時のデータが一部受け継がれてしまう。初心者なのに大金持ちでステータスパラメータがカンスト。おまけに2巻でサイドストーリー的に出てきたAIのユイの人格データまでアイテムとして持っていて、使ったらユイ登場!?
いや、流石にご都合主義的で無理があるんじゃね?って思うけどそれがそうでもない合理性があって・・・少なくとも俺は十分納得できる話しの展開でまぢでびっくりした。
アスナがアルヴヘイム・オンラインに居る理由
今回も黒幕がいて、ソードアートオンラインの運営会社が1巻の事件によって潰れてしまったあとを引き継いだ研究員「須郷伸之」が今回は悪役として出てくる。
いわゆるマッドサイエンティストでフルダイブタイプの装置を使った人体実験をしたいがためにソードアートオンライン事件を利用して、アインクラッド崩壊の際に数百人のユーザーを前もって準備しておいたソードアートオンラインのコピーサーバーへ転送。人体実験のサンプルを手に入れる。
この実験場がまさに今回の舞台「アルヴヘイム・オンライン」となるわけだ。
アルヴヘイム・オンライン自体もベースシステムはソードアートオンラインと共通で上層レイヤーのゲームコンポーネントと茅場晶彦が前回の事件のために作ったであろうカーディナルシステムの2点を差し替えた構成となってる。
この設定ならさっきの話の展開でもあり得るんじゃないか?って思える感じになってるのですごい
・アスナがアルヴヘイム・オンラインに居る件
これは今回の悪役である須郷がアスナの父のいる会社の社員で、地位を築くためにアスナと政略結婚しようとするが、アスナに嫌われていて目覚めると都合が悪いということで幽閉しているという設定。
・AIのユイが再生できた件
ベースシステムがソードアートオンラインと共通であることがまず大きい。それからキリトがたしかナーヴギアに保存できる僅かなローカルストレージに保存したもので、同じナーヴギアを使ってアルヴヘイム・オンラインへアクセスしているため展開できてもおかしくはない。
・キリトの初期パラメータがソードアートオンラインを引き継いだ件
これは物語的な奇跡を含んでそうだが、一つはアインクラッド崩壊の瞬間に数百人の人体実験サンプルとして選ばれていたが結構異常な状態で最後を迎えていたし、データは転送したけどコネクションはきれちゃったみたいな微妙な状態でアルヴヘイム・オンラインにデータが残ってしまったとか。
人体実験サンプルを手にいれるためにはコネクションを切らずに別のサーバーへつないでやらないといけないのでいろいろ特殊なことをしていそう。データの転送、プレイヤーのサーバー転送、自動新規登録、登録シーケンスでフックして転送したデータを上書きして割り込ませる・・・みたいな
で、プレイヤーのサーバー転送に失敗したケースなんじゃないかな?とか勝手に思ったり。
そうなると、同じナーヴギアで同じアカウントで登録をすると、自動新規登録からの裏シーケンスをたどって・・・って話は十分ある。でもそれならそのまま囚われた状態になりそうだけど、トラップモジュールを何時までも放置しておくのは良くないと片付けたとか?
もう少し物語的に盛り上がりそうな想像をすると、須郷のやり方を気にくわない茅場のささやかな抵抗としてキリトを送り込むために細工をしたとか・・・考えすぎかな?w
感想
導入部分の設定のはなしばかりしてしまった。話自体も非常に面白かった。アインクラッドで培った知識と経験を十分に生かし、そして奇跡的に引き継がれた異常なパラメータで大暴れ。んでもって、新ヒロインとして妹キター。
これもいずれバレる時が来るかと思うとwktkが止まらない。
リアルでは少しぎくしゃくしてしまってる兄妹が見知らぬ赤の他人としてオンラインゲームでパーティを組んでいるシチュエーションとかもうね!最高に面白いよ!
そして、まさかの外伝で出てきたAIキャラのユイが大復活。なんて俺好みなキャラたちで構成された物語なんだ・・・
お話はアスナが囚われているという世界樹の上へ目指すべく領主とかと仲良くなっちゃって攻略部隊を数日のうちには結成して連絡する。みたいなところで終わってる。そして、アスナの方も機転をきかせて囚われの檻から脱出。どこかも良く分からない回廊を歩いてるあたりでお話終了・・・こりゃまた次の巻が気になる感じで終わってるぜ。