2012年5月3日木曜日

魔法使いの夜クリアした

今年のGWは魔法使いの夜の世界へ行ってました。

Amazonで予約したままずいぶん長い時が経ってしまいましたがようやく発売です。プレイ時間自体はそれほど長くないという話だったので、時間を2日ほどとってクリアしてみました。

ネタバレ無し感想


 まず、プレイ時間は20時間程度。この手のゲームだと少し短いかな?という感じですがボリュームとしてはこれぐらいのほうが時間を取りやすいので助かります。Rewriteは本当に長かった・・・
 噂には聞いてましたがボイス無し、選択肢なしの一本道シナリオ勝負な作品でした。ただ代わりに、2D絵素材を使ったパンやズーム、エフェクトによる演出にかなり力を入れてる感じでした。日常パートまで全部それなのでしつこすぎるって人もいるかもしれないけど、戦闘シーンのデキはもう最高です。TYPE-MOONのアクションシーンはかなり好きで、Fateの剣がぶつかりあう演出で一枚絵を拡大縮小を上手く使ってがんばってるので好きだったんですが、今回はそれがパワーアップした感じ。今回のもすばらしいデキでした。
 音楽の方もバトル時に流れてた曲はすごく良かった。日常のパートに関してはクラシックそのままなものも多いせいか、あまりこれは!ってのは無かった気がする。
 少し残念だったのが、何度も延期されたためか非常に期待度が高くなってしまって、ボリュームも若干少なめなところからかクリアしてみて、あれ、こんなもんだったか?と少し満足感のようなものが足りない感じでした。もともと3部作の予定だとかで回収されない伏線が結構残ってしまったり、ただ世界観は好きなので今後の続編で盛り返せるかも?とりあえず戦闘シーンは楽しみにしてます!












ネタバレあり感想

 今作で一番盛り上がったところはエピソード「魔法使いの夜」である遊園地でのバトルシーンでした。個人的にはここがピークだったので、そのあとからクライマックスにかけての橙子戦は前半にあった遊園地でのバトルに比べて見劣りしてしまって残念でした。
 ベオウルフ戦に関しては「幻想種」であるとか「完全な存在」やら「魔術師の天敵」などと最強を冠する形での登場だったのに一般人である草十郎に倒されてしまうあたりがどうも納得できませんでした。そこまで最強を強調しているのであれば、そうやすやすとやられて欲しくない感じで、草十郎が実は何かの特殊能力持ちだというのであれば納得なんだけど、クビにあるキズ?っぽい伏線もここでは回収されず、ユーザーからすれば本当に普通の人間であるのに強いのがどうにも納得できませんでした。いや、シーンとしては凄いカッコイイんだけどね・・・なにか青子や有珠から魔術的な補助魔法を受けて、それの力の使い方が凄く上手くて倒せた!とか何か+αの設定が欲しいと感じたところでした。
 橙子戦に関してはバトル時のお互いの能力差がもうどちらかが常に圧倒的な力を持ちすぎててバトルと言うよりは消化試合な感じが強くて、やるかやられるか的なドキドキ感が薄かったせいもあって前半の遊園地でのバトルに比べると見劣りしてしまいました。それでも、魔法を使ってるシーンなんかはすごく良かったんですけどね!曲もすげーかっこ良くて良い感じでした。

 こうやってバトルシーンを思い返してみるとやっぱり前半の遊園地での月に向かって砲撃なシーンが一番燃えました。ジェットコースターを駆け下りる草十郎もよかったし、限界を超えて砲撃を続ける青子もかっこよかった。なによりエネルギーが収束されて発射される演出がすげー熱かった!このバトルのクオリティはすげぇ満足です。

キャラに関して・・・

 今回は個人的にヒットするキャラが居なかったのが残念。草十郎も特徴的ではあるんだけど、主観が薄い感じで流されるままのボケキャラでいまいちしっくり来なかった。そのせいもあってか、どうも日常パートでのキャラ同士の会話があまり楽しく感じれなかった。でも各キャラそれぞれを見てると、Fateや月姫なんかのキャラ原案っぽい雰囲気があってそういう楽しみ方はよかった。

シナリオに関して

 3部作あるうちの第一作というものらしいので、草十郎のクビの包帯に隠されたキズみたいな伏線とかが回収されず少々もどかしい感じ。ボリュームに関しても、盛り上がりどころをもう一箇所ぐらい欲しいと感じた。
 グロ表現について、15歳以上推奨としたためかかなり緩和されたぼかされた表現に差し替えてるように感じた。別にグロを求めてるわけではないんだけど、もしそれによって橙子と青子の一戦目のバトル描写がカットされたんだとしたら悲しいな。このバトルは、橙子の一方的な蹂躙で青子を致命傷寸前までえぐる感じだったのでまともに表現しようとしたら18禁にするしか無い気はするんだけど15禁にすることでこのシーンがカットされたのだとしたら寂しすぎる。

全体の感想としては

 キャラはどうも個人的にヒットしなかったです。残念。
 シナリオに関しては3部作とのことで、第一部だけではどうも判断しづらい感じ。個人的には少し盛り上がりに欠けたかな?二部三部を見越しての構成なら、変にインフレしすぎてもまずいのでこんな感じなのかな?
 ただ、バトルシーンはシリーズ最高!でした。是非次もこの気合の入った演出をお願いします!

6 件のコメント:

zinota さんのコメント...

橙子戦はまぁ、本来魔術戦は手の内の読み合い、事前の仕掛けが本番で直接相手の姿を見ないことすら珍しくない、とかいう世界観だったような気がするので仕方ないかな。

遊園地戦は突発的に戦闘に入ったからああだったけど。

ベオ戦は、そう感じちゃったのなら向こうの描写不足ということかもしれないけど、俺は「魔法に匹敵する神秘」「故に魔術では抗し得ない」と言いたかったのだと読み取った。
だから魔術ではない、ひたすら磨かれてきた人体を破壊する技術に倒されたのだと。

草十郎もそういう意味では一般人ではなく、Fateの葛木の同類だったんじゃないかな?
山奥で人を殺す技術だけを修行していたクチ。
外界を知って人を殺せなくなったから放り出された、と読んだ。

Chishow さんのコメント...

このコメントを読んだ感じだと、私は草十郎の強さにベオ戦までに気づけなかった感じが強いな

たしかに、電気も通ってないような山奥で暮らしていて一般人とは違う純粋に人としての能力を高めた感じはあるんだけど、遊園地での初戦の青子戦でもそこまで目立って強くなかったし。
次の有珠戦ではひたすら冷静だったけど、それはズレてるせいなんだろうな~と思ったし。
 そういう意味では遊園地での最後のカッコイイ見せ場のジェットコースター駆け下り&ジャンプぐらいが草十郎のできる精一杯だと私は思ってしまったんだよね。山奥での暮らしで足場が悪いところを走るのは慣れてる、青子の魔法で恐怖心は克服されてる、みたいな事前設定があったので、あのシーンはすごくすんなりと受け入れられたし、すごく燃えた!良かった!

 ベオ戦はその辺がどうもしっくり来なかったのが残念。直前で青子の手術?シーンのところで吐いちゃうぐらいグロいものに耐性はなさそうだし、ジェットコースター駆け下りの時みたいな精神的補助の魔法とかもかかってなかったし、Fateの葛木と同類ってのは同意なんだけど、それに比べると随分格下なイメージだった。

zinota さんのコメント...

俺も色々繋がって気付いたのはベオ戦からだけど。
そこから逆に考えて納得した感じ。

自分の体がぶっ壊れるのを全く考慮しない攻撃=自分を人間だと考えていない(道具として育てられた)

青子の魔法発動中の「こんなのが幸せって…」みたいなセリフから自分で望んで修行していたわけではなさそう

遊園地でのおまじないがうまくいった、と報告した時の有珠の怪訝な様子は「うまくいくはずがない」または「そんな効果はない」のになんで? との疑問だと思った=おまじないは効いてなかった?
倒壊するミラーハウスから逃げなかったのもあわせて考えると、自分が死ぬことは怖くないのではないか

ミラーハウスに入る前から青子に気付いていた&開戦直後の「あの距離はまずかった」みたいなこと言ってたのから、草十郎は青子を傷付けるつもりはなく、また青子に人殺しをさせたくなかったのではないか?
つまり本気で戦ってないのでは

ベオを倒した直後の「熊を倒すためになんか修行しない」の言い回しが変だ、というのも「修行していると熊にはよく遭うので撃退するけど修行の目的にするほどのものじゃない」ととれる言い方だからじゃないか?

まぁ全部草十郎が強い、というのを前提にした後付の解釈なんだけど。

Chishow さんのコメント...

なるほどー、そうやって解説されるとそんな気がしてくる。

通しで流してプレイしてる感じではベオ戦までにその雰囲気を感じ取れきれなかったんだよね私は。もっと考えて読めって話なのかな・・・

熊に関する言い回しは、熊なんて修行しなくても倒せるってのを言ってるのは分かった。それでも、熊と幻想種?じゃ格が違うよなーという感じで・・・
でも、普通に熊が倒せるぐらいの力があって、自分の体が壊れるほどの一撃を入れれば幻想種だろうが倒せちゃうのかな?
有珠は世界に2つと無いような武器を幾つも持ってたり、青子は魔術じゃなくて魔法を使えるような特殊な家系だったりと世界でユニークな属性を持ってすごい事ができてもおかしくなく感じたんだけど
世界最強を謳ってるものに対して対抗できるほどの最強さをどうにも草十郎に感じれない所が引っかかるんだよな。素直に強いと認めてしまえばいいのかもしれないが
確かに気配を感じる力に長けた盲目のシスターが感知できないとか、伏線っぽいものがあったな。どうもボケてズレてるところばっかりに目が行ってしまったみたいだ。

遊園地のおまじないは確かにそう言われると魔法としては効いてなかったのかもしれないね
普通におまじないとして効いてたかもしれないけどw

zinota さんのコメント...

いや、実際そこまで最強ではないのだと思う。
それでどうしてベオを倒せたのかは、その後の橙子の考察で詳しく説明されてるんだけど。

「敗因は一点、人狼の力を絶対視しすぎていた事だ。~」
あたりから魔法発動前あたりまでの考察を読み返してみるとわかるんじゃないかな。

Chishow さんのコメント...

というわけで、読み返してみた。
色々考えたあとに読んでみるとそんなに不思議ではないな
確かに、捨て身の一撃でちょっとダメージを与えただけで、単に経験不足からくる未知への恐怖で戦意喪失だからベオ側が続けて戦えてれば負けるし・・・
初回時の印象がどうしても草十郎がそこまで強く感じれなくて、実際青子もびっくりしてるし、えっ!?っていう衝撃のほうが強くて、その後の解説が妙に後付っぽく感じてしまったのかもしれない。

その辺はうみねこのなく頃にみたいに、バトル前に細かい解説を先に入れられるのも私的にはテンポ悪くてそれはそれで困るし・・・って、文句多いな俺w
どっちかって言うと今回のような解説が後に入るほうが好みかな。バトルシーンのテンポの良さはこっちのがいいし。

多分、一瞬の一撃で勝敗が決するようなものより単純に最大出力の攻撃をお互い撃ちあって拮抗しながら打ち破る感じが私が単純だけど盛り上がって好きなんだろう。力を出しあってこっちのほうが強かった!みたいな
たしかに、そればっかりじゃ飽きられちゃうし戦い方もそれぞれ違うからベオ戦は違った感じで良かったのかも。てか、読み返してみるとやっぱりカッコイイなっ!